車のボディタイプは、細かく分けると10種類以上のタイプがあります。
ボディタイプによっては、車内の広さや乗車人数、快適度などの違いがあり、生活スタイルや用途に合わせて車を選ぶことが大切です。
車に詳しい方であれば初歩的な知識ですが、詳しくない人でもボディタイプが分かると、車選びに役立ちます。
そこで今回は、車のボディタイプの一覧や特徴ついてわかりやすく紹介します。
セダン

「セダン」は最もベーシックで古くからあるボディタイプで、日本のタクシーやハイヤーをイメージをしていただくとわかりやすいです。
ボディタイプの特徴としては、エンジンルームと居住スペース、トランクルームがそれぞれ分かれている4ドアタイプのボディになります。
メリットとしては、車高が低く走行安定性があり、ボディの剛性も高いので安全性も兼ね備えていますが、大きい荷物など詰め込めないというデメリットもあります。
サルーン

あまり聴き慣れない「サルーン」ですが簡単にいうと日本では、高級セダンの位置づけになります。
セダンはアメリカ英語、サルーンはイギリス英語でどちらも「2ドアもしくは4ドアの、4人以上が乗れる箱型の車」を意味しますが、サルーンだけ「ホテルなどの大広間、飛行機の客室、船舶の談話室・食堂、サロン」などの他の意味もあり、高級というイメージが日本ではついています。
ロールスロイスやマイバッハやベントレーなどの高級自動車の車種にあります。
リムジン

日本で一般的に指す「リムジン」はセダンを改良したもので、運転席と客席の間に仕切りがあり、内装も豪華な全長6mはある大型の高級車のことをいいます。
リムジンは空港や結婚式の送迎など特別な日に使用されることが多いですが、ドイツではセダンのことを「リムジン」と呼んでいます。
同じセダンという言葉でも国によっては意味が違います。
クーペ

クーペとは、セダンよりもデザイン性や走行性能を重視したスポーティーな車で、車高が低くドアは左右の2枚のみ、定員も2~4人と普通自動車の割には少ないのが特徴です。
利便性よりも運転性能やデザインを重視しているため、車内空間の広さや荷物の積載量が低くなります。
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オープン
オープンカーといえば屋根(ルーフ)が開く車、もしくは屋根が開いている車を一般的に呼びますが、オープンカーにも様々な種類があります。
オープンカーの車種には、「コンバーチブル」や「カブリオレ」、「ロードスター」や「スパイダー」といった名前が付くことがあり、それぞれ国や言語圏、ベース車両の有無によって言い回しが異なります。
カブリオレ・コンバーチブル


カブリオレ(Cabriolet)はドイツ車やフランス車によくつけられる名称で、元々は屋根が開閉できる幌馬車(ホロバシャ)を指す言葉です。
コンバーチブル(convertible)は「変えられる」や「改造できる」という意味の英語から来ており、屋根のある状態から屋根無しに変えられることからコンバーチブルと呼ばれるようになりました。
また、カブリオレやコンバーチブルにはベース車があり、メルセデス・ベンツSクラスをベースにしたオープンカー「メルセデス・ベンツSクラス・カブリオレ」、ミニ3ドアをベースにした車は「ミニコンバーチブル」の名称で展開されています。
カブリオレやコンバーチブルは、オープンカー専用設計の車に比べてやや実用性が高いのが特徴です。
ロードスター・スパイダー


ロードスター(Roadster)やスパイダー(Spider)は、カブリオレやコンバーチブルと違い、オープンカー専用設計のボディが与えられている2ドア・2シーターの車が多く、マツダのロードスターをイージしていただければわかりやすいです。
ロードスターは屋根のない幌馬車を指す言葉ですが、現在ではほとんどの自動車メーカーも走行性能が高いモデルにロードスターの名称が与えられることが多いです。
スパイダーは、元々軽量で速い車をスピードスターと呼んでいたものが、欧州に広がるうちにスピードスターからスパイダーに転じたという説やスパイダーの重心の低い姿勢がまるでクモのように見えるからという説があります。
どちらが正しいかは不明ですが諸説あるようです。
また、ロードスターはフェラーリやフィアット、アルファロメオなど、イタリアの車に使用されることが多いです。


ステーションワゴン


ステーションワゴンは、居住空間と一体になった大きな荷台があり、セダンの屋根を延長した2ボックス形状が特徴です。
セダンの運動性能と快適性に加え、長い荷物も積み込める積載性能を追加した万能車なので、長期移動やツーリングにおすすめです。
ハッチバック


ハッチバックとは、跳ね上げ式、または横開き式のバックドアを持つ車種を指します。
特徴としては、後部座席を折りたたむことができたり、フルフラットにできるなどシートアレンジができる点や、車中泊もできます。
コンパクト


コンパクトカーとは、軽自動車より大きい小型の自動車です。
明確な定義はありませんが、日本の自動車業界では、全長4,200mmm未満・全幅1,700mm未満・エンジンの排気量1,000cc~1,500cc程度と言われています。
コンパクトというだけに小回りが利き、狭い道でも比較的運転しやすいだけではなく、エンジンの性能が高い車種が多く燃費性能が良いという点も大きなメリットです。
ミニバン


ミニバンの特徴は、大容量で大人数が乗車できることです。ミニバンは3列シートが基本で乗車定員数は7~8人が多く、ほかの車に比べて乗車できる人数が多いのがメリットです。大人数で出かけるのにぴったりな車です。
また、広々としているため荷物の収容量も多く、アウトドア・長期旅行など荷物が多くなる用事でも重宝します。人や荷物をたくさん載せる必要がない時は大空間を広々と使って快適に過ごせる点も長所です。
ワンボックス


「ワンボックスカー」は「エンジンルーム」「居住スペース」「荷室スペース」の3つがひとつにまとまっている箱型車です。
フロント部分にボンネットがなく車高も高いことから、運転席からの視界が広く運転しやすいというメリットもあります。
近年では、アウトドア専用車や釣り専用車など独自で車内を改装し、オリジナルのワンボックスカーのアレンジしている方も増えていますね!
SUV


SUVとは「Sports Utility Vehicle」の頭文字を取った言葉で、日本語に訳すと「スポーツ用多目的車」という意味です。舗装されていない道でも走行できるエンジンパワーがあり、スポーツやアウトドアなどに最適な車となっています。
車種にもよりますが、3列シートのモデルなら最大7人まで乗車することができ、後部座席のシートを倒せば釣り竿のように長い荷物も楽々と積むことができます。
また、SUV車は悪路の走行や長期間の使用を想定して作られており、耐久性が高い点がメリットです。
クロカン


クロカンとは、「クロスカントリー(Cross-country)」の略のことで、簡単にいうとオフロードを含むオフロード走行を含むあらゆる場所を走行できる車の事です。
凹凸が多い道や足場が悪いような道では、普通の車では走行できませんが、クロカン車なら地上高が高く作られているので、岩地が出ていたり舗装されていなかったりする道であっても問題なく走行できます。
軽自動車






軽自動車とはボディタイプではなく、ボディサイズやエンジン排気量を制限した日本独自の規格で製造された自動車です。
全長は3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下、エンジンの排気量は660cc以下と、とてもコンパクトな自動車で、定員も最大で4名と決められています。
またナンバープレートは白ではなく、自家用の場合、軽自動車専用の黄色になります。
軽自動車のボディタイプは様々あり、
ワンボックスタイプ(軽バン)タイプのワゴンRやekワゴン、SUVタイプのジムニーやハスラーなどがあります。
最後に
今回は自動車の形(ボディタイプ)の特徴やその代表車種を紹介しました。
自動車には、セダンやオープン、SUVなど様々なボディタイプがあるので、日常利用などの用途や人数・どのような人が乗るか、どのようなものをどれだけ積むかなどの状況によって選ぶべきボディタイプは異なります。
この記事を読んで、ご自身の用途やライフスタイルにはどのボディタイプが適しているのかをイメージし、車選びの参考にしていただければ幸いです。


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