2021年も11月に入り、新型コロナウイルスが終息に向かってきています。それに伴い、旅行や観光地行ったりと車で外出する人も増えてきています。ニュースやネット、SNSでは、「ガソリンが高いのいつまで続くの？」「しかしガソリン高いなあ」といったように、ガソリン高騰に関する声が多くあがっています。私自身もそのうちの一人です。
経済産業省が2021年11月10日に発表した、11月8日時点のレギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均小売価格は、1日時点の前回調査と比べて30銭高い169円00銭となっており、10週連続で値上がりしおり、これは7年3ヶ月ぶりの水準となっています。
どうしてこんなにガソリン高騰が続いているのか？収まる時期はいつなのか？今回はそんなガソリン価格の高騰について色々とご紹介していきます。
ガソリン価格の高騰理由
原油価格の高騰
ガソリン価格の高騰の要因としてまず挙げられるのが、原料となる原油価格の高騰です。新型コロナウイルスワクチンの接種が進んだことで、世界的に経済活動が再開し、その結果原油の需要が一気に増えました。さらに、火力発電の燃料として使われる天然ガスや石炭の価格が上昇し、代わりの燃料として需要が高まっていることによりガソリン価格が高騰しています。
円安
原油高に加えて、円安もガソリン価格の高騰に影響しています。原油の決済は基本的にドルで行われます。つまり原油価格が上昇すれば、取引量は変わらなくても、原油価格の上昇に伴い、ドルを調達する量も増え円安になってしまいます。
最近では、欧米でのインフレ懸念が強まっていて、東京外国為替市場では、一時、1ドル＝113円台半ばまで値下がりし、およそ2年10か月ぶりの円安水準を更新。円安になれば、原油の仕入れ値が上昇するというわけで、これもガソリン価格の高騰の要因となっています。
アメリカハリケーンの影響
2021年8月に発生したアメリカを襲った大型ハリケーン「アイダ」により、メキシコ湾周辺の石油関連施設が多大な被害を受けており、施設の復旧遅れが懸念されていることから価格高騰に影響しています。
OPEC（石油輸出国機構）の追加増産見送り
石油輸出国機構（OPEC）とロシアなどでつくる「OPECプラス」は10月4日、11月4日いずれも原油の追加増産を見送っています。日本やアメリカなどでは新型コロナウイルスは終息傾向ではあるが、イギリスなどで新型コロナウイルスが再拡大しており、原油の需要が本格的に回復するかが見通せず、追加の増産を見送ることで、現在の高値水準を維持する狙いもあります。
ガソリン価格の高騰はいつ収まる？
レギュラーガソリン1リットル当たりの価格が170円まで目前である現在、今後のガソリン価格はどうなっていくのでしょうか。新型コロナウイルスの影響で消費が落ち込んだ状況下で、ワクチン接種が進み経済活動が徐々に回復に向かうと思われますが、変異株の出現で今後また混乱が生じる心配など、現時点の状況から判断すると今年の年末くらいまでは、ガソリンの値上げが続くことが予想され、さらになる高騰も懸念されます。
ガソリンを少しでも安く入れるには
ガソリン価格は高騰していますが、少しでも安く入れる方法はたくさんあります。
その方法はこちらの記事で詳しくご紹介していますので是非確認してみてください！
経済産業省の補助金対策
経済産業省はガソリンの小売価格の平均が一定水準を超えた場合は、補助金を使って小売価格が上昇するのを抑える緊急対策に乗り出しました。対策は12月下旬から来年3月までで、ガソリンの平均価格が170円を超えた場合、石油元売り会社に1リットル当たり最大5円分の補助をする仕組みを検討しています。
これにより石油元売り会社が原油価格の上昇分を卸値に転嫁するのを抑えガソリンの小売価格の上昇に歯止めをかけるねらいで、経済産業省は「石油元売り会社の支援ではなく、小売価格を抑えるための補助だ」としています。（2021/11/17更新）
最後に
今回はガソリン価格の高騰とその要因について紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか？新型コロナウイルスや円安、OPECなどさまざまな影響によりガソリン価格は右肩上がりで歯止めが効かなくなっています。今後も価格高騰は続くと思われますが、世界規模でのコロナ終息やOPECの追加増産などガソリン価格の高騰を抑える材料を一刻も早く期待したいですね。
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